メジャー盤としては5年ぶりのリリースとなる本作は、ウッドベースに鈴木正人(LITTLE CREATURES)、ドラムに芳垣安洋、ピアノに林正樹など名プレーヤーたちを迎えて録音された、全曲新録によるアルバム。3人ともSIONとは初めてのレコーディングとなるが、鈴木正人氏による入念なアレンジデモとリハーサルにより、すでに音のイメージが出来上がっていたメンバーとSIONのスタジオでの集中力は素晴らしく、どの楽曲もほぼ一発録音に近い。「もう一回演ってみようか」と、納得できるテイクを目指した時でさえも、2~3回の演奏で決まる。研ぎ澄まされた緊張感の中、4人の息がぴったりと合った、まるでライブレコーディングのような録音であった。ピアノとボーカルだけで録音された2曲は、透明感あふれる林正樹氏の演奏にSIONが優しく語りかけるように歌い、ドラムとベースだけで歌う曲では、1コーラスいっぱいドラムだけで歌い切ったSION。どの曲も素晴らしい演奏とSIONの歌のすごさと魅力を改めて感じながら、鳥肌が立ち続けるレコーディングであった。ロックあり4ビートあり、ピアノ & ボーカルあり。SION自身が「これも好き」とタイトルを付けたこのアルバムは間違いなく名盤。2017年から2021年までに発表された「Naked Tracks」(SION自身による音源集)の中から厳選された9曲に加え、このアルバムのために書き下ろされた新曲「浮世は回る水車」を含む全10曲を収録。
- M3「どんな日も眠ってしまうんだな」 / M4「誰の振り子」 / M9「笑っていくぜ」 の3曲は、2022年3月23日(水)より先行配信。(全曲配信は10月30日の予定)[配信サイト一覧]